人口5,500人の岩手県西和賀町は、県内においても知名度が低い市町村のひとつ。5割を超える高い高齢化率は、日本全国の自治体の中でも50番以内にランクインしています。 そんな西和賀町にこれからあらたに引っ越し、人生の大切な時間を過ごしていこうと考えている人たちのため、西和賀町の暮らしに関するリアルな情報をご紹介します。
暮らし
住宅事情
不動産屋のない町
民間の不動産屋さんが存在しない西和賀町では、実際のところ、人の伝手をたどって部屋を紹介してもらうことが多く、あてもなく外から来た人たちが住む場所を探すのは簡単ではありません。 そのため山人では、通年、条件のよい物件情報をさまざまな情報源を通じてリサーチしており、みなさまの就職が決まった時にもスムーズにご案内できるよう備えています。
格安物件多数
家賃相場は、部屋の広さなどをふまえて総合的に考えると、東京の3分の1程度ほど。ひとりで暮らすにはもったいないほどの一軒家が、たかだか数万円で借りられることも。会社の住宅手当がついているので、実質負担はさらにお得です。
お買い物
地域密着大型店、スーパーオセン
スーパーオセン(通称、オセン)は、西和賀が誇る大型スーパーマーケット。 企業全体で100人を超える従業員を抱え、お隣・北上市にも店舗があります。店内はつねに購買意欲を掻き立てるような軍艦マーチが流れており、はじめて来た人はそのパワーに衝撃を受ける、と話題です。
三つの都市に隣接するアクセス
東西南北を山々に囲まれた西和賀町。それだけ聞くとアクセスの悪そうな田舎を想像してしまいますが、実はそうでもないんです。秋田と岩手を結ぶ高速道路が通っており、東北各地まで2時間もあれば行けてしまうことや、岩手の県庁所在である盛岡市までも、車で1時間程度。お隣の北上市や秋田県横手市には、30分もあれば行けてしまいます。
また東京方面へは、北上市から新幹線に乗って、ドアツードアで3時間もあれば東京駅に着いてしまうでしょう。山奥にある、でも総合的に考えてみるとアクセスはそんなに悪くない、という印象を持ってもらえるはずです。
自然環境
町のオアシス、錦秋湖
錦のような紅葉が美しいことからその名がつけられた湖、錦秋湖。町民にとってのオアシスであることは言わずもがな、春にはカヌーやボートを利用しての湖水クルージングも楽しみのひとつ。
多種多様な生命との出会い
朝、目が覚めて窓の外に目を向けると、木々の枝葉の隙間に小さなリスの影。夜道を車で走ればタヌキに遭遇し、ふと見上げた空には鷹が舞う。宮沢賢治が理想としたイーハトーブの世界が色濃く残る、自然の魅力いっぱいの町です。
2mをこえる大雪
全国でも有数の豪雪地帯として知られる西和賀町。冬の積雪量は平均2メートルを超え、多い時には3メートル積もることも。この余るほどの雪を力に変えて、山人ならではの楽しみを作り出すことも大切なお仕事のひとつです。
文化
狩猟の伝統が残る町
町の北方、沢内地区は、むかしマタギと呼ばれる狩猟民族が開拓して住みついたといわれており、いまでも伝統的な狩猟が行われています。
雪国ならではの食文化
西和賀といえばこれ! という代表格のような食べ物が、「大根の一本漬け」。樽から出して30分、寒い西和賀の地だからこそ生み出せる奇跡の大根を味わうことができます。
地域に根付いたお祭り
町内には小さな神社が多くあり、季節によって各地域、各集落の伝統にのっとったお祭り行事が開催されています。中でも、メディアにたびたび取り上げられるのが1月の極寒の最中におこなわれる通称「裸祭り」。3年連続で参加することでご利益があるそうですよ。